ロードレースを予想する!

.1クラス以上の男子ロードレースを予想します。

3/3〜3/10 パリ〜ニース🇫🇷(1.UWT)

【予想】

⭐️⭐️⭐️Roglic

⭐️⭐️Evenepoel-Gall

⭐️Jorgenson-Bilbao-C.Rodriguez

【プレビュー】

「太陽へのレース」と呼ばれる、フランス北部•パリから南部のニースへの、小さなツール•ド•フランスだ。総合リーダージャージもツールと同じマイヨ•ジョーヌだ!今シーズンはスプリント2回、逃げ切りorスプリント2回、総合争い3回、TTT1回という8日間。最初の難関は3日目のTTT。昨年に引き続き最初のライダーのタイムがチームのタイムに。最も厳しい難所は第7ステージのオーロンへの山頂フィニッシュ。レースで初めて設定されるこの登りは、ツールでも登場する予定の1級コルミアーヌ(7.5km 6.9%)を越え、下ってからの挑戦。1級オーロン(7.4km 6.9%)は後半にかけて斜度は上がっていく。追い風の予報となっており、タイム差がつく可能性が高い。最終日はお馴染みエズ峠を越えてニースへのフィニッシュ。総合勢の争いが最高潮に達する!

2022ブエルタ、2023カタルーニャ、ジロにブエルタと激突を繰り返す偉大な巨人、グリッチ🇸🇮(BOR)とエヴェネプール🇧🇪(SQS)が今度はフランスで出会う。ボーラ移籍後初レースとなるログラは、ウラソフ🇷🇺(BOR)やユンゲルス🇱🇺(BOR)らを従え、ルーラーのハラー🇦🇹(BOR)、ダニー•ファンポッペル🇳🇱(BOR)、デンツ🇩🇪(BOR)とともにレースを支配する気たっぷりの布陣。一方のレムコ率いるスーダルは、ファンウィルデル🇧🇪(SQS)、ランパールト🇧🇪(SQS)、モスコン🇮🇹(SQS)、カッタネオ🇮🇹(SQS)ら経験豊富な選手と共に、TTTでも強さを見せるはず。総合勢で期待がかかるのは、昨年のツールで活躍したガル🇦🇹(DAT)。ファンリーゼルの新バイクはTTでもUAEで強さを見せ、ガルの苦手なTTでチームがまとめれば、表彰台を狙える。そしてもちろん経験豊富で、必ず総合上位に入るビルバオ🇪🇸(TBV)。ブイトラゴ🇨🇴(TBV)も好調だ。ログラがさったヴィスマには2022、2023ともにここで総合8位に入ったジョーゲンソン🇺🇸(TVL)。ケルデルマン🇳🇱(TVL)もステージ勝利が欲しい選手だ。そして、トレックの未来を担う若手スケルモース🇩🇰(LTK)、カルロス•ロドリゲス🇪🇸(IGD)、ベルナル🇨🇴(IGD)、マクナルティ🇺🇸(UAD)、アルメイダ🇵🇹(UAD)、ゴデュ🇫🇷(GFD)、A•レパント🇺🇸(DAT)ら素晴らしい選手たちがやってくる。

スプリントにおいては、ジロでマリア•チクラミーノを狙うコーイ🇳🇱(TVL)、べセージュ3勝のピーダスン🇩🇰(LTK)、新チームでそろそろ勝ちたいヤコブセン🇳🇱DFP)、猛牛ドゥリー🇧🇪(LTD)、グローヴス🇦🇺(ADC)、デクレイン🇳🇱(TUD)、フルーネウェーヘン🇳🇱(JAY)、タイッセン🇧🇪IWAコカール🇫🇷(COF)、デマール🇫🇷(GFD)、ファンポッペル🇳🇱(BOR)、ベネット🇮🇪(DAT)、ピシー🇳🇿(GFD)らの高速対決。

【ステージ】

#1 ル•ムロー〜ル•ムロー

#2 トワリー〜モンタルジス

#3 オセールオセール

#4 シャロン•シュル•ソーヌ〜モン•ブルイー

#5 サン•ソヴール•ド•モンタギュー〜システロン

#6 システロン〜ラ•コレ•シュル•ルー

#7 ニース〜オーロン

#8 ニース〜ニース

【注目選手】

ルノー•ドゥリー🇧🇪(LTD)

プロデビューから2年ではや19勝。猛牛のポーズが似合う怪物のようなクラシックライダー。昨年はケベックで勝利を挙げるなど、ビッグレースでの成績も上向いてきている。彼の持ち味はグランツール向きではないのではないだろうかという意見もあるが、今季はツールデビュー。それに向け、ミニ•ツールでの走りに注目だ。

【スタートリスト】

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【スタート・フィニッシュ】

🇯🇵 日本時間

3/3 21:05〜24:55

3/3 21:05〜24:55

3/4 20:20〜24:34

3/5 22:40〜24:34(TTT)

3/6 19:50〜24:34

3/7 19:55〜24:31

3/8 19:50〜24:39

3/9 18:35〜22:33

3/10 18:35〜22:53

【放送】

🇯🇵 Jsportsで放送あり

3/3 GPジャン•ピエール•モンセレ🇧🇪(1.1)

イフテヘム〜ロースラーレ

【予想】

⭐️⭐️⭐️Menten

⭐️⭐️Marit-Blikra

⭐️Biermans-Persico-Dupont

【プレビュー】

ベルギー、フランドル地域でのレース。1971年のレース中に悲劇に襲われた当時のアルカンシエル、ジャンピエール•モンセレ🇧🇪を偲んで開催されるワンデーレース。平坦のスプリンター向けのレースとなっており、昨年はタイッセンとユアンの一騎打ちに。当初はユアンの勝ちかと思われたが、写真の判定の結果タイッセンの勝利に。その後もロットがUCIに訴え出るなど揉めつつも、結果変わらず。その後ユアンは不運続きのシーズンを送ることになった。

昨日開催されたクリケリオンと比べると、よりスプリンター色の強い展開になるか。メンテン🇧🇪(LTD)率いるロットが勝負を握ることになるだろう。アルケアはビールマンス🇧🇪(ARK)でのスプリントを狙うはず。リードアウトを担うのはモッツァート🇮🇹(ARK)。クラシックスペシャリストでスプリントもできる選手だ。エウスカルテルに帰還したアベラストゥーリ🇪🇸(EUS)、リエピンシュ🇱🇻DFP)、ビトナー🇨🇿DFP)、ボヴェン🇳🇱(ACD)、キエリッヒ🇧🇪(ACD)、マリッツ🇧🇪IWA)、フレティン🇧🇪(COF)、ブリクラ🇳🇴(UNO)、デュポン🇧🇪(TIS)、テッソン🇫🇷(TEN)、ペルシコ🇮🇹(BWB)、アインホルン🇮🇱(IPT)らのスプリント勝負となるだろう。ポイント争いの観点でもトップ10に多くの選手を送り込むことが重要だ! 

【注目選手】

パベル•ビトナー🇨🇿DFP

2022年の夏からDSMに所属しているクラシック系スプリンター。石畳でも強さを発揮し、2023年のチェコスロバキア選手権ではTT1位、RR2位の活躍。先日のクリケリオンでも悪天候と石畳という難易度の高いレースの中で2位に入った。今後も注目の若手だ。

【スタートリスト】

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【スタート・フィニッシュ】

🇯🇵3/3 18:20〜22:52

【放送】

日本🇯🇵での放送はなし

3/2 GP•クリケリオン🇧🇪(1.1)

アト〜レシーヌ

【予想】

⭐️⭐️⭐️Menten

⭐️⭐️Marit-Biermans

⭐️Blikra-Kielich-Fretin

【プレビュー】

ベルギー、フランドル地域でのレース。1991年にレジェンド、クラウディ•クリケリオンの引退レースとして開催されて以来、昨シーズンから1.1クラスの仲間入りを果たしたレース。設定されている登りや石畳も含め、クラシックライダー向けのコースとなっているが、昨シーズンは終盤まで耐えたウェルスフォードの勝利に終わった。過去にはマリッツ、コテ、タミニオー、デュポンらが勝利しており、スプリンターチームがレースをコントロールする展開になると予想される。

レースを支配するのは、地元のロットやアルケアになるだろう。メンテン🇧🇪(LTD)とタミニオー🇧🇪(LTD)という2人の勝者を擁するロットはデヘント🇧🇪(LTD)、セハールト🇧🇪(LTD)というルーラーも控え、レースを牽引するのに素晴らしい布陣だ。アルケアはデッケル🇳🇱(ARK)、ビールマンス🇧🇪(ARK)、モッツァート🇮🇹(ARK)と上位に入れる選手がいる。ルサミンでも、ゴール前ではトレインの強力っぷりを見せ、ビールマンスを3位に導いた。他の有力な選手は、リエピンシュ🇱🇻DFP)、ボヴェン🇳🇱(ACD)、キエリッヒ🇧🇪(ACD)、プロウライト🇦🇺(ACD)、マリッツ🇧🇪IWA)、フレティン🇧🇪(COF)、ブリクラ🇳🇴(UNO)、エリクソン🇸🇪(TUD)、テッソン🇫🇷(TEN)、ファンローイ🇧🇪(BWB)、アベラストゥーリ🇪🇸(EUS)、アインホルン🇮🇱(IPT)、コテ🇨🇦(IPT)といった選手たちに注目。

【注目選手】

ダビデ・ボンボイ🇧🇪(TDT)

昨シーズンから所属しているティテマで活躍しているスプリンター。エルフステーデンレースでの表彰台や、ブリテンでの2度のトップ10入りは世界を驚かせた。ティテマのプロチーム昇格を支えた選手の一人で、これからの野望を叶える上で重要な選手となるだろう。

【スタートリスト】

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【スタート・フィニッシュ】

🇯🇵3/2 20:30〜25:08

【放送】

日本🇯🇵での放送はなし

3/2 ストラーデ•ビアンケ🇮🇹(1.UWT)

シエナシエナ

【予想】

⭐️⭐️⭐️Pogacar

⭐️⭐️Pidcock-Valter

⭐️Kuss-Mohoric-D.Martinez

【プレビュー】

「第6のモニュメント」としてこのレースの魅力を推すファンや選手も多いストラーデ•ビアンケ、トスカーナのブドウ畑の間の白い道を駆け抜けるレースだ。フィナーレにグラベル区間を含む周回コースが追加された2024年大会は、史上初めて200kmを突破。未舗装路のグラベルは15セクター用意され、より厳しさが増したレースとなっている。今年は軽い雨が午前中から降っており、もしかするとグラベルは泥となる可能性があり、滑りやすさには十分気をつけないといけない。

勝負がかかりやすいのは、残り84kmから始まるモンテ•サンテ•マリエ(第8セクター 11.5km)で、昨年はここで仕掛け、さらに下りでもスピードを上げたピドコック🇬🇧(IGD)が独走を決めそのまま勝利した。ここではパンクやメカトラによって遅れていく選手も多く、もしここでそうなってしまった場合、散り散りになった集団で前に進むのは難しく、レースの勝負権を失うこととなる。今回追加された周回コースは、本来10、11セクターを構成する登り区間、コッレ•ピンズート(14セクター 2.4)とレ•トルフォ(15セクター 1.1km)が追加で最終盤に組み込まれている。レ•トルフォは本来から勝負所として設定されており、2021年のマチュー•ファン•デル•プール🇳🇱(ACD)の勝利を決める有名なアタックがかかった場所だ。そしてフィニッシュは、シエナのカンポ広場への激坂。マチューのベルナルやアラフィリップをちぎった走りでお馴染み。

周回コースによる距離の増加は、例年通りの独走勝利の可能性を高める一方で、天候も相まって未知の難易度のレースの中、プロトンをコントロール下に置きたいという心理から、それが阻まれる可能性もある。サブエースを前で走らせ適度なタイムさを維持するような戦略もあるかもしれない。そのように、高度な戦術戦が予想されるのは、タデイ・ポガチャル🇸🇮(UAD)がシーズンインするからだ。

タデイ•ポガチャル🇸🇮(UAD)は、昨年のロンバルディア以来のレース。2022年にも勝利しているこのレースで優勝候補の筆頭だ。今シーズンはアルデンヌ〜ジロ〜ツール〜オリンピックの予定となっており、幸先良いスタートを切れるか注目。オープニングウィークエンドで好成績のウェレンス🇧🇪(UAD)も勝負できるはず。昨年勝者のピドコック🇬🇧(IGD)ももちろん注目。MTBやCXで培ったバイクコントロールの技術はグラベルでも活きる。オムロープでは先行集団に入りながら勝負に絡めなかったものの、今シーズンの目標はツール。登りでの力は高くなっているはず。ここまでクラシック2勝のヴィスマのエースは、昨年5位のヴァルテル🇭🇺(TVL)。彼を支えるのはハエン6位とグラベル適性も見せたクス🇺🇸(TVL)とラポルト🇫🇷(TVL)。さらには今シーズンはアルガルヴェでレムコを2度倒すなど好調のダニ•マルティネス🇨🇴(BOR)、昨年6位のモホリッチ🇸🇮(TBV)、ライグエリアで勝利したレニー•マルティネス🇫🇷(GFD)とチームメイトのグレゴワール🇫🇷(GFD)、マドゥアス🇫🇷(GFD)、悪い流れを断ち切りたいクイックステップの二人、アラフィリップ🇫🇷(SQS)とスグリーン🇩🇰(SQS)、地元トスカーナ出身のベッティオル🇮🇹(EFE)、ヒーリー🇮🇪(EFE)、シュクインシュ🇱🇻(LTK)、シモンズ🇺🇸(LTK)、ゴグル🇦🇹(ACD)、トゥーンス🇧🇪(IPT)らが優勝を争う。

【注目選手】

アッティラ・ヴァルテル🇭🇺(TVL)

昨年のレースでは追走に2人で入ったべノートとの連携が取れずあと少しまでピドコックを追い詰めながら勝利に届かず。今年はグランツール勝者と欧州王者に支えられるヴァルテルは「光栄なことだ。お返しにチームに良い結果を返せることを願っている」と語る。

【スタートリスト】

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【スタート・フィニッシュ】

🇯🇵3/2 19:10〜24:46

【放送】

🇯🇵Jsportsで放送

2/28 トロフェオ•ライグエリア🇮🇹(1.Pro)

ライグエリア〜ライグエリア

【予想】

⭐️⭐️⭐️Hirschi

⭐️⭐️Gregoire-Engelhardt

⭐️Rota-Velasco-Ayuso

【プレビュー】

イタリアのサイクリングシーズンの始まりを告げるのは、60年もの歴史を持つ北イタリアでのワンデーレース。スタートとフィニッシュはどちらもライグエリアの町。レースの残り45kmは全長11kmの周回コースを4周駆け抜け、決定的な動きはそこで起こってくる。そのサーキットの1つ目の登りはフィニッシュラインから7km地点のコッラ•ミケーリ(1.9km 8.6%)。短いが凶悪な登りで、残り2周ほどからはここでエースが動いてくる可能性も高い。2つ目の登りはフィニッシュから2kmのカーポ•メーレ(1.7km 3.7%)。昨年はここで仕掛けたAG2Rのナンス•ペテルス🇫🇷が勝利を仕留めた。

強気のメンバー構成となっているのはUAEアユソ🇪🇸(UAD)、日曜日のドロームクラシックに勝利勝利したヒル🇨🇭(UAD)、昨年3位のコーヴィ🇮🇹(UAD)と有力選手を揃えた。数的有利が効いてくるこのレースで、ドロームクラシックのようにエースのアタックを交互に繰り広げた場合、勝利が近づく。登ってよしスプリントしてよしの3人に抗えるのは、フランスの未来を担うパンチャー、グレゴワール🇫🇷(GFD)だろう。チームメイトのマルティネス🇫🇷(GFD)と共に勝利を狙う。昨年勝利のAG2Rからはコスヌフロワ🇫🇷(DAT)とヴェンドラーメ🇮🇹(DAT)、ディフェンディングチャンピオンペテルス🇫🇷(DAT)。特に“ブブ”ことコスヌフロワはアルプマルティームでの勝利から好調そうで、自慢の爆発力が放たれれば面白い存在。EFはピッコロ🇮🇹(EFE)、ベッティオル🇮🇹(EFE)という2人のイタリア人を支える留目🇯🇵(EFE)にも注目だ。その他にもブッサート🇮🇹(IWA)、ツィマーマン🇩🇪(IWA)、ロタ🇮🇹(IWA)、アルバネーゼ🇮🇹(ARK)、シャンプッサン🇫🇷(ARK)、ベラスコ🇮🇹(AST)、スカローニ🇮🇹(AST)、エンゲルハート🇩🇪(JAY)、ザナ🇮🇹(JAY)、べルクモース🇧🇪(LTD)、ペリッツァーリ🇮🇹(BSF)らが優勝を争う。

【注目選手】

シモーネ・ベラスコ🇮🇹(AST)

プロ8年目となった昨シーズンに大きな飛躍を遂げた28歳のパンチャー。2023年はバレンシアでの見事な逃げ切りと国内選手権優勝を含む、トップ10通算13回の大活躍。アタックからの独走や、登りでタフな展開になってからのスプリントを得意としており、WTチーム残留争いで厳しい戦いを強いられるアスタナを救う存在になるだろう。

【スタートリスト】

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【スタート・フィニッシュ】

🇯🇵2/28 18:50〜24:10

【放送】

日本🇯🇵での放送はなし

2/27 ル•サミン🇧🇪(1.1)

カレグノンドゥール

【予想】

⭐️⭐️⭐️De Lie

⭐️⭐️Pithie-Biermans

⭐️Tiller-Eekhoff-Van Gestel

【プレビュー】

ベルギー、ワロン地域でのシーズン最初のレース。また、ロットサイクリングカップの開幕戦でもある。昨年はメンテン🇧🇪(LTS)が勝利しているこのレースは、毎年オープニングウィークエンドの次の火曜日に開催されている。今年はスタート地点は変わったもののほぼ例年通りのコース設定となった。ドゥールでの周回コースに向けた序盤は困難はなく、コンチネンタルチームなどの逃げが展開するだろう。そして100kmを越えると、フィニッシュラインのあるサーキットへ。4周するこのコースには4つの石畳区間が。特に難しいのはベルビュー通りの石畳。フィニッシュラインから1km前の地点に設定されており、石畳が苦手な選手にはそもそも勝負権がないレイアウトだ。この16回もの石畳区間のために、国内のメディアからは「ベルギーのパリ〜ルーベ」と呼ばれるそう。

ではこのレースの優勝候補を占ってみよう。最有力とされているのはルノー・ドゥリー🇧🇪(LTS)。ベルギーのセミクラシックでは無敵で、プロ3年目にしてすでに通算19勝。スプリンターながら、オムロープではヴィスマ3名やピドコックとともに精鋭グループ7人に滑り込む。結局その集団でフィニッシュすることはなかったが、体力面でも好調さは見せている。ロットには、スプリンターとしてディフェンディングチャンピオンメンテン🇧🇪(LTS)も控えているのも好材料だ。対して今シーズンブレイクの予感、カデルエバンス勝者のピシー🇳🇿(GFD)も石畳適正によってはスプリントでドゥリーを打ち破れる選手。アルケアにも複数勝負できる選手がおり、ビールマン🇧🇪(ARK)、デッケル🇧🇪(ARK)、モッツァート🇮🇹(ARK)、カピオ🇧🇪(ARK)とクラシックライダーを揃えてきた。DSMからはデゲンコルプ🇩🇪(DFP)、ファンウデン🇳🇱(DFP)、エーホフ🇳🇱(DFP)といった選手が、イスラエルからもファンアスブルック🇧🇪(IPT)やオフステテール🇧🇪(IPT)が勝利を狙う。他には、ティレル🇳🇴(UNO)、ワーレンショルト🇳🇴(UNO)、キエリッヒ🇧🇪(ACD)、ファンへステル🇧🇪(TEN)、トゥルジス🇫🇷(TEN)、レックス🇧🇪(IWA)、ブラート🇧🇪(IWA)といった選手の中から勝者が出てくるか。

【注目選手】

イェンス・ビールマン🇧🇪(ARK)

アルケアに加入した2023シーズン以来、急成長を遂げているクラシックスペシャリスト。小集団でのスプリントや石畳で特に素晴らしい走りを見せ、昨年もトップ10が8回。ルサミンも彼に合ったレースだ。

【スタートリスト】

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【スタート・フィニッシュ】

🇯🇵2/27 20:25〜25:16

【放送】

日本🇯🇵での放送はなし

2/25 クールネ〜ブリュッセル〜クールネ🇧🇪(1Pro)

Stage profiles Kuurne - Brussel - Kuurne 2024 One day race

コルトレイククールネ

【予想】

⭐️⭐️⭐️Van Baarle

⭐️⭐️Jorgenson-Laporte

⭐️Van Aert-Mohoric-Philipsen

【プレビュー】

オープニングウィークエンドは2戦目!トラトニックによる見事なヴィスマの戦術的勝利に終わったオムロープに引き続き開催されるこのレースは、クールネを出ると東に進路を向け、ブリュッセルの手前のニノヴェで折り返し、フレミッシュ•アルデンヌの丘陵地帯に入り、クールネとコルトレイクの間の周回コースに向けて長い平坦区間を走る。過去に最多優勝を誇るのはトム•ボーネン🇧🇪で3度の優勝。現役の選手ではカヴェンディッシュ🇬🇧のみが複数優勝を果たしている。

このレースの特徴はモンサンロラン、クルイスベルグ、トリウ峠、ホトンドといった石畳の登りを越えた後は53kmもの平坦区間のために、そこで遅れたスプリンターたちも集団に戻る可能性があるということだ。それを阻みたい各チームは登りでアタックを仕掛け、先行集団とスプリンターチームの二局面での追いかけっこの展開が生まれるのだ。過去10年のリザルトのうち6回(2023,2020,2019,2017,2016,2014)が登りでできた先行集団・独走した選手の逃げ切り、4回(2022,2021,2018,2015)がスプリンターを含む大集団でのフィニッシュとなっている。

では、今年の展開を占ってみよう。風向きと天候については、先週までは雨予報となっていたが最終的には曇りに。風向きは南から強くはないが吹いており、最後の周回コースでは追い風と向かい風の繰り返しとなる。これはプロトンと逃げ、どちらに有利ともいえない。

今日のレースを左右するのはヴィスマがいかに展開するか。ヴィスマのクラシックのレース中の規律は

1.まず、残り80km〜50kmほどからサブエース(本命とされていない選手)を複数先行させる

2. 1でできたグループの中でヴィスマのライダーが有利であるならば

→有力選手が後方で足を貯め、逃げ切らせる

3. 1でできたグループの中でヴィスマのライダーがいないor同格〜不利であるならば

→集団を再形成し、①に戻る

4. 1のような展開で"勝負所"の直前を迎えたら、その直前でエースがアタック(複数ならなおよし)、逃げ切りを図る。

この通りだ。ヴィスマチームの登坂力は最強。中でも、トラトニック🇸🇮、ファンバーレ🇧🇪、ジョーゲンソン🇺🇸、べノート🇧🇪と言った選手たちは先行させるのに最適すぎる。ワウト🇧🇪は昨日登りでやや遅れる場面が見られたため、スプリント要因として温存すると予想する。ラポルト🇫🇷を先行させるのも最終手段だろう。動きを起こすのはおそらく、残り93kmのル•ブリケー(1.3km 6.2%)残り88kmのモンサンロラン(1.2km 7%)や、残り62kmクルイスベルグ(1.2km 5.4%)になるだろう。

この動きを崩すため、他のチームは先手を打って、サブエースのアタックにエースを乗せる必要がある。それができる選手はストゥイフェン🇧🇪(LTK)、モホリッチ🇸🇮(TBV)、クラウアナスン🇩🇰(ADC)、ウェレンス🇧🇪(UAD)、ランパールト🇧🇪(SQS)らだろう。もし仮に、彼らとヴィスマライダーのグループができた際、ヴィスマの司令塔が誤って、「有利だ」と判定する場合がありうる。それを前で崩すことができれば、ヴィスマは負ける。

もう1つチャンスがあるとすればスプリントだ。過去にはフルーネウェーヘンが勝っているように、強力なスプリンターも勝機を窺っている。ミラン🇮🇹(TBV)、メーウス🇧🇪(LTK)、クリストフ🇳🇴(UNO)、フィリプセン🇧🇪(ADC)、ヴァーノン🇬🇧(IPT)、ギルマイ🇪🇷(IWA)、ランパーティ🇺🇸(SQS)、デマール🇫🇷(ARK)らは大集団でフィニッシュに入れば優勝争いできる選手たち。でも、それは前の選手たちに追いつかなければ始まらない。それをコントロールできるチーム力があるのか、甚だ疑問だ。もし仮に彼らが先行したとしても、その状況はヴィスマには不利なので状況を作り直すだけだ。

結論としては、ヴィスマ2~3人+他のチーム5人ほどを乗せた先行グループは大きなギャップを持って周回コースに入り、大集団は登り区間が終わるまでに散り散りになる。再形成して組織的に追おうとするが、力は及ばず。前ではヴィスマが繰り返しアタックをかけ、どこかで決まる。そしてそれを決めるのはファンバーレ🇧🇪だ。

【注目選手】

ディラン・ファンバーレ🇧🇪(TVL)

ルーベとオムロープの覇者。強力なヴィスマの布陣の中でも卓越した勝負感と独走力を兼ね備えているルーラー。登りでもクラシックライダーたちに引けを取らない選手だ。彼を含めヴィスマを複数乗せた先行グループは逃げ切り、平坦区間でファンバーレが仕掛け勝つシナリオを想定している。

ルーク・ランパーティ🇺🇸(SQS)

昨年トリニティでの大活躍からクイックステップに加入したネオプロ。すでにプロでも実力をアピールしつつあり、オマーンでは3度の2位と登りの耐性もありそうだ。「人々を驚かせる準備はできている。」と語る彼が石畳もこなしトップ5に入ってきても私は驚かない。

【スタートリスト】

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【スタート・フィニッシュ】

🇯🇵2/25 20:05〜24:59

【放送】

日本🇯🇵での放送はなし